全長3,000mの滑走路が東シナ海の海岸に沿って18/36、即ちほぼ南
北に滑走路がのびる那覇空港は、現在利用者数で日本第6位の空港である。
1933年旧日本海軍の小禄飛行場として開設された。1945年の戦争
終結後1972年の沖縄本土復帰までの間はアメリカ軍の管理下に置かれて
いた。全国に7か所ある自衛隊との共用空港の中で、ここ那覇空港だけが
国土交通省が管制を行っている。本土方面の諸都市と結ぶ路線はもちろん
先島諸島をはじめ離島との間を飛ぶ路線も多いことから一日300回以上の
離着陸があり、年間の発着回数では国内第4位に躍り出る。那覇市中心部
からはモノレールのゆいレールでわずか15分と、非常に「近い空港」である。
近年滑走路の南端から狭い水道を隔てて浮かぶ瀬長島が飛行機の観察
ポイントとして人気を集めている。またこの空港の遥か沖合には慶良間諸島
が望め南国ムードを盛り上げてうれる。
北へ向かって離陸すると機体は上昇をやめてすぐに水平飛行に移る。
その高度はわずか300mほどでスリルがある。これはこの空港の
北東約20kmにあるアメリカ空軍嘉手納基地の管制空域を避けるための
措置で、ここでしか体験できないものである