開港前の建設段階から「必要なのか」という内外の声に晒されてきた。開港後も
厳しい経営が続いている。1998年7月の開港。九州7県で最後の空港と
なった(離島および北九州を除く)。就航路線も多く利便性の高い福岡空港が
そう遠くない場所にある、ということがいつも要不要議論の基点となる。佐賀駅から佐賀
空港はバスで35分。一方佐賀駅から福岡空港まで高速バスだと75分。この立地
条件で1県1空港にこだわる必要があったのか。答えはまだ出ていない。最近愛称を
従来の「有明佐賀空港」から「九州佐賀国際空港」に変更した。海外からLCCを誘致
して活路を見い出そうとする県の意気込みが感じられるが果たして目論見通り事が
運ぶかどうか注目される。

2,000メートル滑走路(11/29)1本。有明海の干拓地に造成されたため、鳥類
の棲息が多く、バードストライクの多い空港としても有名である。就航路線は減りに減って
現在国内線では全日空の羽田線と春秋航空日本の成田線の2路線になってしまった。

空港の北東約10キロのところに筑後川昇開橋がある。廃線となった旧国鉄佐賀線の
筑後川橋梁だが船舶を通行させるため中央部が昇降する構造になっている。鉄路が
廃止になったあとも2003年に国の重要文化財に指定され、補修を繰り返して歩道橋
として実用に付されている。一見の価値あり。